富山県のシダ By花じい
クラガリシダ(Lepisorus miyoshianus (Makino) Fraser-Jenk. et Subh.Chandra)
ウラボシ科 ノキシノブ属
環境省絶滅危惧TB類 富山県初確認(2016)
深山などの樹幹に着生する常緑性のシダです。
表面は1条の溝があり、裏面には葉縁と中肋の間に2つの線状のソーラスがつきます。
線状とは言っても途中で切れたりしています。
ソーラスが連続して線状になるので、クラガリシダ属として別属とするのがこれまで一般的でしたが、
最近では、ノキシノブの仲間で同じく線状になるもの(世界には何種類かあるようです)は、
クラガリシダ節としてノキシノブ属内のセクションとして扱われています。
見つけたときは「ノキシノブの仲間の何だろう?」と思い、裏のソーラスを見て「クラガリシダだ!」と
びっくりしました。しかし、ノキシノブの仲間だというのは実感としてありましたので、
本当に別属のクラガリシダでいいのか?と思っていたら、元々もノキシノブ属と近縁とされており、
先述のように最近はノキシノブ属とされているので、納得できました。
2016年11月29日 トチノキの古木に
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裏面のソーラスの様子
シシランのように長く連なるとまではいかないようです。時々切れています。